COVID-19による死亡、小児ではまれ 欧州で多施設研究
2020/08/24
小児は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患しても重篤化する症例が少ないため、これまで転帰を検証した研究は必ずしも多くなかった。
欧州で初となる小児と若年者のCOVID-19例を対象とした多国間・多施設研究を実施。
集中治療室(ICU)への入室は8%、死亡は1%未満にとどまった発表した。
25カ国82施設のデータを解析
PCR検査で新型コロナウイルス陽性だった生後3日〜18歳の582例(年齢中央値5.0歳)を抽出。COVID-19による入院後の転帰を検討した。
582例のうち入院したのは363例(62%)で、ICUへの入室を必要としたのは48例(8%)、機械的人工換気を必要としたのは25例(4%)、変力作用へのサポートを必要としたのは19例(3%)、体外式膜型人工肺(ECMO)を必要としたのは1例(1%未満)だった。
調査終了までに死亡したのは4例だった(症例死亡率0.69%)。
COVID-19治療薬の投与例は少なく、乳幼児を含む小児では軽症例が多く、死亡はまれである」と結論。
治療薬の選択については「小児を対象とした抗ウイルス薬と免疫抑制薬に関する試験が早急に必要である」としている。
記事監修
- 日本小児科学会認定小児科専門医
- すずきこどもクリニック
鈴木幹啓(すずきみきひろ)
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