青少年および若年成人1型糖尿病患者の血糖管理においてもCGMは有効である

2020/08/26

*(CGM:Continuous Glucose Monitoring)とは、持続グルコースモニタリングといわれ、皮下に刺した細いセンサーにより皮下の間質液中の糖濃度(間質グルコース値)を持続的に測定することで、1日の血糖変動を知ることが出来る医療機器のこと。

 成人1型糖尿病患者において自己血糖測定(blood glucose monitoring:BGM)に比べてCGM(continuous glucose monitoring)を使用するほうがHbA1cを低下させることはこれまでに報告されていた。しかし血糖管理が最も困難とされる小児1型糖尿病患者においてCGMが有効であるか否かはこれまで不明であった。この問題に答えたのが本試験である。

 本試験で使用されたCGMはDexcom G5であり最新のG6よりも1つ前の機種である。G6は出荷時に校正が済んでいるのでBGMによる補正は必要ないが、G5は1日2回のBGMによる補正が必須となっている。またセンサーの交換は1週間ごとであり、アプリをダウンロードすることによりスマートフォンでリアルタイムに血糖値を確認することができる。CGMの受け入れは個人差があり、24時間常にセンサーが装着されていることに対する違和感で途中脱落する患者も少なくない。これを考慮して本試験では、無作為化前の期間に14~21日間CGMを装着して、一定期間以上きちんと装着できていた被験者のみが組み込まれている。つまり、患者については選択バイアスが少なからずあることを考慮して結果を解釈する必要がある。

 結果は26週後のHbA1cがCGM群でBGM群に比べて0.4%有意に低下していた。またCGMの血糖管理指標であるTIR(time in range、血糖値が70~140mg/dLにある時間)および質問票による患者満足度もCGM群でBGM群に比べて有意に良好であった。

 本試験の結果から、青少年および若年成人1型糖尿病患者においてBGMに比較してCGMがよりHbA1cを低下させることが明らかとなった。今後はより長期間でかつより多様な患者を組み込んだ試験により介入の有用性を証明することが必要だろう。

記事監修

日本小児科学会認定小児科専門医
すずきこどもクリニック
鈴木幹啓(すずきみきひろ)