風邪を引いている時に風呂へは入れてよいか?

2020/08/26

昔の日本人の入浴の習慣は熱い湯をためた風呂桶に比較的長時間浸かるものであり、冬は家屋構造の点から入浴前後において温度差が甚だしく、入浴をさせたため風邪を引いた、あるいは入浴をしたために風邪が悪化したとの印象を持つことが多かったと推測されます。

そのために比較的年配の医師からは、「風邪の時は風呂へ入れないよう」指導がなされることもあります。ママ・パパの親はそのように言い聞かされて育ったものと思います。

しかし実際に入浴をしてはいけないのでしょうか?

入浴が良いかどうかということではなく、患児の一般状態の把握と、その家庭ではどのような入浴方法をとっているか?で答えは異なります。

一般状態も良くないときに、さらに心肺機能に影響を与える入浴は好ましくないことは議論の余地はありません。

熱があっても、体力的な負担があるかどうかによって判断すればよいでしょう。

さらに入浴後の発汗に対処するため、直後には着せすぎないことも必要です。

微熱があるからと何日も風呂へ入れないのでは清潔上問題です。

発熱があってもその時の最高体温に達して安定しているときにはぬるいお湯に浸かることがかえって心地よいこともあります。

ごく短時間のシャワー浴も良いでしょう。

風邪イコール入浴禁と画一的にせず、患児の状態をまずしっかりとみることが先なのです。

記事監修

日本小児科学会認定小児科専門医
すずきこどもクリニック
鈴木幹啓(すずきみきひろ)