9歳時のアレルギー陽性率はなんと約75%
2020/08/26
日本では小児のアレルギー疾患が急増し、問題視されている。9歳時のアレルギー陽性率が約75%であることがわかった。
半数以上でダニやスギのアレルギー指標であるIgE抗体が陽性!
5歳時および9歳時の健康状態を調査し、検討を行った結果・・・
過去1年間に鼻炎症状を発症した児は、5歳時で10.6%、9歳時では31.2%と約3倍であった。
9歳では・・・
血液検査でアレルギー指標(IgE抗体)が陽性を示す児は5歳時に比べ9歳時で増加し、9歳時では74.8%がなんらかのアレルゲンに対して抗体陽性を示した。
・抗ダニIgE抗体の陽性率が54.3%
・抗スギIgE抗体の陽性率が57.8%
9歳時では半数以上がダニやスギのIgE抗体が陽性であった。
9歳時ではアレルギー検査陽性者が全体の4分の3を占め、アレルギー体質の児が極めて多い。9歳時のアレルギー陽性率が約75%と判明し、多くの児がアレルギーに悩まされていることがわかった。
実際・・・
5歳時に比べ9歳時で鼻炎症状の発症が増加する。
アトピー性皮膚炎は児によって症状が異なること、症状の経過も一様ではなく個別対応が必要である。
乳児期のアトピー性皮膚炎には慢性で難治性のものもあり、アレルギー疾患については児の症状や経過のタイプに合わせて最適な治療を行うことが重要である。
※ちなみに6〜14歳の小児では約15%に気管支喘息の症状が見られている。
記事監修
- 日本小児科学会認定小児科専門医
- すずきこどもクリニック
鈴木幹啓(すずきみきひろ)
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